ギャラリーに戻る  前の作品  次の作品
 大和川は 奈良盆地に降った雨を集めて、大阪平野を通り 大阪湾に流れ込む。

 盆地からの出口は 生駒山地と金剛山地とに挟まれた狭い谷となっており、川はここを抜ける間に 幾度も蛇行している。
 そのため この区間を通る大和路線とは六回交差する。

 一枚目の写真は このうち最も西にある鉄橋で、電車から次の沈下橋が上流側に見える。

 沈下橋は渡れるという機能を限定した橋であり、古き良き時代の象徴かと思う。

 大水の時は 水が引くのを待つか 遠回りするか、水位によって渡るも渡らないもすべて自分が決める。
 ものごとは、それなりに有用であれば良しとする鷹揚さや合理性が今も残っている。

 斑鳩から蛇行をはじめる
        大和川の二首です。

                宮 本 雅 史