船のカタチ(47)  MEGA-CONTAINERSHIP ・・ 2013年竣工船
                  NYK HELIOS(N船)、 APL TEMASEK(A船)、 
                  COSCO BELGIUM (C船)、 MAERSK MCKINNEY MOLLER(M船)

                                                                   2013-11 神田 修治


前回(船のカタチ-46)はSignificant Ships of 2012からメガコンテナ船を見ました。
メガコンテナ船の大型化は今年(2013年)に入って一段と進み新型船が出ましたが、今回はそれを見ます。
これらは13000TEU以上、いずれもハウスをエンジンとブリッジにわけたセパレートハウスのカタチです。

N船はNYKが、OOCLが建造中の船隊から4隻をチャーターしたものです。 彩色はOOCLのグレイの船体に「NYK LINE」と青色で描き、エントツはNYK伝統の赤線2本です。やっと日本船社のメガコンテナ船が出ました。
A船はAPLはじめてのセパレートハウス、四角ばったハウスと救命艇をレセスに格納したカタチが目立ちます。
Accommodation Ladder(タラップ)格納は上甲板より下方のレセスで、この方がタラップも短く乗船に楽と思います。

C船は基本設計KHI川崎、建造はNACKS(KHIとCOSCOの合弁)です。 メガコンテナ船の建造が韓国の造船所に席巻されているなか、はじめての日本の造船によるメガコンテナ船といえます。 ハウス前面のカタチは、前船の10000TEUコンテナ船COSCO OCEANIA級の面影がある。 このようにCOSCOとKHIの協同による大型コンテナ船のカタチには一連の系譜があり興味深い。 次回はそれを取上げようと思います。

M船はMaerskの18000TEU、世界最大のメガコンテナ船です。 この開発が発表された2011年にはTriple-Eと称されました(船のカタチ-24参照)。 2機2軸でエントツも2本、開発発表時と同様のカタチだが今回のほうがすっきりしたカタチだと私は思います。 また当時は省エネ19ノットと発表され、私はこれで他船と競走できるのかと疑問に思ったが、今回は22ノットとなっています。 以前、大型コンテナ船の船速は24~25ノットであったが、省エネ志向のためか上掲では22ノットが多いようです。 2機2軸を図示するため斜め後方からの図を追加しました。

上掲の各船は本年竣工なので一般配置図(GA)なしで作図しました。 プレス発表やインターネットの船好きの投稿写真を見て作図したが、コンテナ船のホールド部分はほとんど共通なのでかなり容易に作図でき、大きくは間違っていないと思います。 今後GAが発表されたら比較・確認してみたいと思います。


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