船のカタチ(68)  NYKのクルーズ客船
                 飛鳥 <1991>、  CRYSTAL HARMONY<1990>、
                 飛鳥Ⅱ <1990-2006>、  AMADEA<1991-2006>
                                                                   2015-08 神田 修治


日本のクルーズ客船として日本郵船NYKのクルーズ客船を見ます。
NYKは日本の代表的船社、戦前から日本-北米、日本-欧州等の定期客船の事業をやりました。 戦後は生き残った氷川丸による日本-シアトル航路をやり、1960年氷川丸が引退して客船事業をやめましたが、1990年頃からクルーズ客船事業をはじめました。 ここにはMHI建造のNYKクルーズ客船を図示します。

飛鳥は郵船クルーズ社の運航で日本マーケットのクルーズ客船事業をやりました。
CRYSTAL HARMONYはNYK子会社Crystal Cruise社の運航で米国マーケットのクルーズ事業をやりました。

2006年CRYSTAL HARMONYは郵船クルーズ社に転籍し 飛鳥Ⅱとなり、飛鳥と交替しました。 そして飛鳥は売船されAMADEAとなりました。 このように上図は4隻あるが所属・船名が異なり、実質は2隻です。
またNYKはCrystal Cruise社を手離しました。 日本のマーケット郵船クルーズ・飛鳥Ⅱに注力するそうです。

これら2隻の船のカタチは、クルーズ客船の典型、Royal Princess(船のカタチ-11-64)の流れをくんでいると私は思います。 そしてCRYSTAL HARMONYはブリッジの上の展望室の前面の窓の上縁はアーチ状としているのが特徴です。 私はこれらの船のカタチは大変よいカタチであると思います。 船客も乗組員も他の関係者も船のカタチを見て「いいカタチだな、ヨシやるぞ!」等と思うでしょう。

またこれらの船では、ブリッジより上には展望室等はあるが、客室は設けていないことも私は好ましく思います。 今どきのクルーズ客船によく見られるようなブリッジの上に何層もの客室を設けるのはよくないと私は思います。 ブリッジは運航の中枢としてハウスの最前部・最上部に置くのがよいと私は思います。 それが船客(の安全)を大切にする、ということにもつながると私は思います。


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