船のカタチ(84)  北欧の船 スエーデンSALEN社のReefer冷蔵貨物運搬船
               ATITLAN <1961>級、 EDINBURGH CLIPPER <1972>級、
               SNOW FLOWER <1972>級、 CHRYSANTEMA <1973>級、
               WINTER WATER <1979>級

                                                                 2016-12 神田 修治
GA (一般配置図) 資料 : The Motor Ship各号


スエーデンの SALEN社 (Salenrederierna) は1915年創業、1922年にスエーデンへのバナナの輸入をやり始め、
その後発展して、1950-80年代には世界最大の冷蔵貨物輸送 (Reefer Trade)の船社になりました。
当時 SALEN社は多数の船を保有し、またチャーター船も数多く、私も神戸港等でよく見かけましたが、その船たちは上図のようにカタチ美しく、塗装も純白の船体、濃紺のブートトップ塗装 (Boot Top 水線付近塗装)、濃紺のエントツにSの白文字というエレガントなものでした。 一般に Reeferは生鮮食品を冷蔵運搬するので速やかな運搬が重要で、そのために高速の船で、船のカタチはスマートです。 一方これら Reeferの寄港地、果物の積出港はコンテナ化が遅く、コンテナ化の波の中、Reeferは旧来のカーゴライナーのカタチが残っていたと私は思います。 さらには人がバナナの梱包をかついで舷門から入るという荷役法も残っていたようです。

ATITLANは中央機関でその前後に2倉、貨物船としてシンプルなカタチだが美しいと思います。
EDINBURG CLIPPERはシンプルなカタチに、長船首楼を設け冷蔵貨物艙容積を大きくとった船。
ノルウエイ DRAMMEN社の設計で、英 SMITH社でも建造され、100隻を超えるベストセラーとなった。 (1)
SNOW FLOWERは大型、高性能、カタチもバランスの良い美しいカタチです。 当時カーゴライナーがコンテナ船に変わってゆく中、本船はカーゴライナーのカタチ、美しさの極致と思います。 仏国 CIOTAT社の建造。
CHRYSANTEMAはセミアフト機関でこれも美しいカタチ。 デンマーク造船所Aalborg社で建造された。
WINTER WATERは合理的なカタチ。 スエーデン GotaverkenのArendal新造船所で建造、わたくし的には
合理的すぎて、積木のようなハウスなどは船のカタチとしてあまり好きではありません。 しかし最近はこのようなカタチの船が多く見られます。 とすればこの船のカタチは先駆的であったのかも知れません。

Salen社は1984年に倒産したが、その直後 Cool Carrier社が立ち上がり、Salen社の事業と船隊の大部分を継承したそうです。(1)

    (1) N. Tolerton、REEFER SHIPS、WSP willsonscott 2008


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