船のカタチ(93)  USN米海軍 序章
              USN作戦モデル
               
SSBN 弾道ミサイル潜水艦、 CSG 空母打撃軍団 および ARG 水陸両用軍団
                                                                 2017-09 神田 修治

太平洋戦争で日本は米国に敗れました。当時私は国民学校2年生、米海軍とは恐大という素朴な理解でした。 いま日米は同盟を結び、私も船舶の仕事をやり、米海軍についてすこしは理解できるようになったと思います。
いま私の理解では、世界最強の米海軍USNの作戦モデルには、つぎの3本柱があると思っています。
SSBN - Ballistic Missile Nuclear Submarine 原子力推進弾道ミサイル潜水艦による弾道ミサイル攻撃、
       敵への見えない脅威。
CSG - Carrier Strike Group 空母打撃軍団による航空機攻撃、航空機の威力は太平洋戦で判った、
       敵への見える脅威。
ARG - Amphibious Ready Group 水陸両用揚陸軍団による揚陸作戦、敵地へ上陸、制圧し、占領し、
       実効支配する軍団。

① については本シリーズの船のカタチ-53等に述べました。今回は ② ③ について述べます。
CSG 空母打撃軍団 この作戦モデルの艦船等の配置を下図に示します。



図においてCVN 原子力空母から発進した戦闘機・攻撃機FA-18、F-35等は編隊を組んで敵地を攻撃します。
E-2は巨大なアンテナによりAAW対空の情報収集、早期警戒します。 またヘリコプターはASW対潜防衛をします。
CG ミサイル巡洋艦、DDG ミサイル護衛艦は AAW 対空、ASW 対潜、ASUW 対海上の、艦隊護衛をします。
近年はASWのために
SSN 攻撃原潜も参加するようになり、艦隊の先頭にいます。 それはSSNが高速となり艦隊とともに行動できるようになったからです。 T-AOE 高速戦闘補給艦、T-AKE 貨物火器補給艦は燃料や物資の洋上補給をします。 この軍団を米海軍は11軍団保有しています。 世界のどこかで事が起こったとき、米国大統領は対応会議の開口一番、 「我々のCSGは今どこにいる?」 と言うそうです。


ARG 水陸両用揚陸軍団 この作戦モデルの艦船の動きを下図に示します。 



第二次大戦中、たとえばノルマンディや南太平洋諸島の上陸作戦では LST 航洋上陸艦が海浜渚に乗揚げて(Beaching)船首扉を開きランプを出して、兵員・戦車を上陸させました。 また APA 兵員輸送艦から兵員が LCM 上陸用舟艇に乗移り LSTと同様に上陸しました。 これらの作戦で、渚への乗揚げは、磯波・砕波による外力や、この間の艦や部隊の脆弱性が問題で、乗揚げは迅速・短時間にやり終えることが大切でした。 近年のARGではこの問題の改善・開発が進み、ヘリコプターやVTOL機による空輸、LCAC エヤクッション水陸両用揚陸艇による輸送法が開発され、これらに応じて母艦もLSDLPDLHDLHA、等が開発されました。 ARGは尖閣問題等をかかえる私たち日本にとっても参考にすべき軍備であると私は思います。


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