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サーフェスプロペラの推進性能 - 単独特性と航走シミュレーション -
作成者 : 野澤和男
 元大阪大学


 サーフェスプロペラの推進性能 −単独特性と航走シミュレーション−  (pdf 26 ページ)



  サーフェスプロペラ(surface propeller、正式名は水面貫通型プロペラ:surface piercing propeller:SPP)という興味深いプロペラがある。 船体が浮上してトリムが付いた巡航状態になるとSPPは半没水状態となり没水翼は次々と空中に飛出し、再没入を繰り返して螺旋状のスプレーを巻き上げて航行する。 最適没水深度で作動するとプロペラ効率が高く、実船でのキャビテーションが起こりにくいため性能がより高くなると言われる。

  当時、SPP装備船“こうべ”(神戸税関広域監視艇2代目:全長25.8m、最高速度43.5kts)やトリマランカーフェリー“Benchijigua Express”(全長127m、最高速度40.5kts)など大小の超高速船が出現した。

  この状況下、これらの船を研究対象としてSPP船の応用性を設計学的に研究した。 本論は小型SPP超高速船に関するものである。 小型船は速度の増加と共に船体姿勢が変化するため単独特性のみならず船体航走シミュレーションにより没水深度が最適なSPP推進性能を研究し評価した。



            サーフェスプロペラ −翼強度とBearing Force/Moment−