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春となり珊瑚樹の若葉が芽吹くとき、傍らの古い葉がつぎつぎに散る。 「青春」などプラスのイメージが強い春の明るさのなかにも穏やかな静けさが漂うようです。 桜が満開であるのはほんのひと時、花は梢の先から散り始め、やがて緑の桜青葉となる。 桜は散り初め、ほんの少しの黄緑の若葉と赤い萼が白い花びらに映える頃が美しい。 雨上がりの朝、西方の山々に日が当たる光景は四季それぞれの趣をもつ。 なかでも、全山を覆う霧が晴れてゆく刻々の変化は、消えるまで見続けていても飽きることはない。 写真は昨年の五月初旬の朝、条里の里の農道からの信貴山。 図らずも一昨年の五回目の投稿は明るい春、今回は静かな春の歌となりました。 斑鳩の里の穏やかな春の二首です。 宮 本 雅 史 |
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