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 八月も末になると ひと頃の夏の荒々しさも朝夕は多少和らぐ。 とはいえ、夕方の散歩は早くとも六時頃からでなければ落ち着かない。

 団地を通り抜けて二十分程度、大和川の堤防に上って周りを見渡したとき、二上山の向こう遙かに、並み居る雲をうち抜くように積乱雲が立ち上っていた。

 散歩も終わる頃、団地と大和川との間に広がる田園の道を自転車に鍬をゆわえつけて、ゆっくりと帰って行く農の姿にしばしば出会う。

 夕焼けは太陽が山に沈んだあと刻々と変わる雲の色が美しい。

 写真は九月六日、十九時頃、斑鳩の里より信貴山南方の空。

夏も終わりの
入道雲と夕日の二首です。

                宮 本 雅 史