米国標準船の中C3 Typeは一般貨物船(General Cargo Ship)として活躍した他に、種々の派生型が出現しました。 上図にそれらを図示します。
CARD級 : C3貨物船として起工されたが、建造中に変更されて護衛空母CVEとして竣工しました。 総計約40隻建造されました。 戦後にはSea Lift(海軍輸送船隊)の補助艦船・航空機輸送船AKVになりました。
PM級 : C3派生型としてAPL-American President Line社の世界一周航路貨客船として設計・建造されたが、USNにチャーターされTroop shipとして活躍しました。 戦後はAPLに戻り世界一周航路に就航しました。
HP級 : C3貨物船として完成後Matson社で活動していたが、折からのコンテナ化に対応してコンテナ船に改造されました(1)。 改造はコンテナ化の他に大型化もやり、MHIが主契約。 上図には改造前と後を示します。
このように多種・多数の派生型が出現したということは、C3型は貨物船として有用であったばかりでなく、種々の用途に応用・改造することが可能な汎用性を備え、船として品質がよかったからといえます。 またこれらの船のカタチは改造船も含め、皆よいカタチと私は思います。
(1) 改造コンテナ船 HAWAIIAN PLANTER、三菱重工船舶事業部、船の科学 1968-01
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